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プレスリリース

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神戸製鉄所第3高炉の再稼働について

2007年12月17日

株式会社神戸製鋼所

当社は、神戸製鉄所第3高炉を、『超』短期改修工事の終了した12月16日(日)に火入れ式を行い、再稼働させました。(既に、概要に付きましては、2005年10月に公表しています。)

この高炉は1983年4月に稼働(第3次)後、1995年1月の阪神・淡路大震災で被災し操業を停止しました。その後、従業員、関係会社、協力会社などによる一丸となった復旧活動により75日後に再稼働し、この間を含めると世界トップレベルの24年7ヶ月稼働し続けてきました。この長年にわたる銑鉄の生産により、高炉内部の耐火レンガが消耗し寿命となったことから11月1日に吹止め、高炉本体の鉄皮や内部の耐火レンガ取替えなどのための超短期改修工事を行ってきました。

神戸製鉄所では、主に自動車の重要保安部品用の線材・棒鋼製品(高級特殊鋼)を生産しています。現在、国内自動車メーカー各社の堅調な生産動向を背景に、こうした素材の需要が旺盛であることから、当社は工事期間中に必要な半製品在庫を事前に備蓄しておくことで需要家への製品納入を継続すると同時に、改修期間の最短化を図りました。具体的には、高炉本体を5つに水平分割して輪切り状にし、能力3200tの大型クレーンを用いて、旧本体鉄皮の撤去と新鉄皮の搬入を行う「リング工法(別紙概要図 ご参照下さい。)」を採用しました。この工法により、 鉄皮を更新する高炉改修工事としては、11月2日〜12月16日までの45日間という『国内最短』で完了しました。
尚、これまで稼働してきた旧第3高炉は、国内で稼働する28基の高炉の中で、炉内容積では最小の1,845m3でした。しかし、 生産性と長寿命を評価する指標である内容積あたりの累計出銑量では、18,300t/m3と現時点では世界最高を記録し、国内最小の高炉ながら世界的にも高生産性・長寿命な高炉として稼働してきたことを証明しました。

新第3高炉は、国内唯一のオールペレット操業に適した炉体形状とするため、炉口径・炉腹径を広げ、炉内容積を2,112m3に拡大したことにより、粗鋼生産の上方弾力性を確保できると共に、炉体形状の最適化による通気性改善効果により燃料原単位の低減が可能となりました。また、高純度カーボンレンガの採用や冷却板の増設により炉体冷却の強化を図り、これまでを上回る25年以上の連続稼働を目標にしています。

<新第3高炉改修 概要>
1. 改修期間: 2007年11月2日〜12月16日 45日間
(鉄皮を更新する高炉改修工事としては『国内最短』)
2. 改修後の炉内容積: 2,112m3(従来1,845m3
3. 投資額: 約100億円(高炉本体)

<新第3高炉(第4次) 火入れ式 概要>
1. 開催日時: 2007年12月16日(日) 10:30〜11:20
2. 開催場所: 神戸製鉄所 第3高炉 鋳床
(所在地;神戸市灘区灘浜東町2)
3. 主な出席予定者: 代表取締役副社長(鉄鋼部門長) 賀屋知行
常務執行役員(神戸製鉄所長)  小南孝教ほか
4. 火入れ式次第: ・火入の儀 賀屋副社長
・送風の儀 小南常務、小野玲児製銑部長
ご参考 
高炉改修工事:「リング工法」による新鉄皮の搬入
<高炉改修工事:「リング工法」による新鉄皮の搬入>

第3高炉、炉内  
<第3高炉、炉内>

火入れ式:代表取締役副社長 賀屋知行による 
<火入れ式:代表取締役副社長 賀屋知行による。>