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上 半 期 の 業 績 の 概 況
当上半期のわが国経済は、円高是正の定着、低金利や公共投資の拡大など政府の経済対策の効果もあって、回復過程をたどりましたが、その足取りは弱く、本格的な回復には至りませんでした。 このような状況のなかで、当社は最大販売量の確保に注力するとともに、事業収益力の強化に向けた「'95〜'97経営計画」を総力をあげて推進し、製造コストの削減、要員の合理化、総資産の圧縮など総コスト削減目標については前倒しで実行してまいりました。 しかしながら、鉄鋼部門での販売価格の低下や販売量の減少および機械・電子情報部門の減収などにより、当上半期の売上高は、前下半期に比べ7.6%減少の5,512億円となり、経常利益は111億円と前下半期に比べ大幅な減益を余儀なくされました。また、保有資産の売却による特別利益を計上したことから、当上半期の税引後利益は135億円となりました。この結果、前期繰越損失が162億円ありましたが、当上半期末の未処理損失は27億円まで減少いたしました。 このような状況を踏まえ、当期の中間配当につきましては、見送らせていただくことといたしました。事情ご賢察のうえ、何卒ご理解賜わりますようお願い申しあげます。 今後の見通しにつきましては、景気の急速な回復は望み難く、予断を許さない情勢にあります。 当社といたしましては、最大販売量の確保をさらに強力に推し進めるとともに、事業収益力の一層の強化に向けた施策を継続し、繰越損失の早期解消を図ってまいります。 また、産業構造の大きな変革に果断に対処すべく、既存事業の国際競争力の確保による収益力の向上、有望・得意事業分野の育成・事業化、当社グループ企業一体となった成長・収益力の強化を目指すことを基本方針とした「'97〜'99中期経営計画」の策定を急ぎ、本計画を通じ、安定的に事業収益をあげうる体制を確立し、21世紀に向けて揺るぎない経営基盤を築いてまいる所存であります。
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