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    上半期の業績の概況

 当上半期のわが国経済は、超低金利の状況のもと、民間設備投資が緩やかながら回復傾向をたどったものの、公共投資の抑制に加えて、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動から個人消費が伸び悩むなど、景気の先行きに対する懸念が払拭されないまま推移しました。

 このような状況のなかで、当社は、既存事業の収益力強化と21世紀に向けての新製品の開発および事業化を狙いとして本年4月に策定いたしました新中期経営計画「KOBELCO-21」に全社をあげて取り組むとともに、内外における競争激化のもと、収益の確保に全力で取り組んでまいりました。
 この結果、当上半期の売上高は、鉄鋼・溶接部門の生産・販売量の増加などにより、前年同期に比べ2.4%増加し 5,643億円となり、経常利益は、金融収支の改善をはじめとした総コスト削減効果に加え、鉄鋼・溶接部門での数量増の影響もあり、前年同期に比べ37.2%増加し 152億円となりました。
 また、税引き後の中間利益につきましては、70億円となりました。

 下半期の見通しにつきましては、民間設備投資は引き続き緩やかな回復が見込まれるものの、個人消費を中心に景気は盛り上がりを欠き、内需の低迷が懸念されることに加えて、タイの通貨切下げに端を発した東南アジア経済の減速も予想されるなど予断を許さない状況にあります。

 当期の中間配当につきましては、未だ行うに足る財務状況にないことから、誠に申し訳なく存じますが、見送らせていただくことといたしました。
当社といたしましては、平成10年3月期での復配に向けて最大限の努力を払ってゆく所存でありますので、事情ご賢察のうえ、何卒ご理解を賜わりますようお願い申しあげます。

 今後、新中期経営計画「KOBELCO-21」を実行していくなかで、既存事業のそれぞれについて製品の独自性・優位性を追求するとともに、更なる総コストの削減、海外生産拠点を含めた最適生産体制の追求、物流の合理化等により国際的な事業競争力を強化し、安定的な収益体質を確立するとともに、得意分野への経営資源の効率的・重点的投入により、将来の柱となる事業分野を積極的に開発・育成してまいります。
 当社は、この新中期経営計画を全社一丸となって着実に実行し、21世紀に向けての揺るぎない経営基盤の構築を図ってゆく所存であります。

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