KOBELCO
ECOWAY

    業績の概況

 当上半期のわが国経済は、金融システム不安が深刻化しデフレ圧力が強まるなか、個人消費や民間設備投資がさらに落ち込むなど、極めて厳しい状況で推移いたしました。また、アジア経済の低迷が長期化する一方で、ロシアや中南米で通貨危機に端を発した経済混乱が発生するなど、世界経済も混乱の様相を呈しつつあります。

 このような状況のなかで、当社は中期経営計画「KOBELCO-21」に全社をあげて取り組み、総コストのさらなる削減を徹底するなど諸施策を鋭意推し進めるとともに、収益の確保に最大限の努力を払ってまいりました。
 しかしながら、当上半期の売上高は、厳しい販売環境の下で各部門とも低迷したことから、前年同期に比べ16.1%減少の4,733億円となり、経常損益は34億円の損失を余儀なくされました。
 また、中間損益についても33億円の損失となりました。

 下半期の見通しにつきましては、政府の総合経済対策の効果は未だ期待できる状況にないことから、民間需要の本格的な回復は望み難く、金融システムの安定化も依然として予断を許しません。また、アジア経済の低迷に加え米国・欧州経済の減速も懸念されるなど、経営環境はさらに厳しさを増すものと思われます。

 当期の中間配当につきましては、このように厳しい状況にあることから、誠に申し訳なく存じますが見送らせていただくことといたしました。
 事情ご賢察のうえ、何卒ご理解を賜わりますようお願い申しあげます。

 当社は、既存事業の収益力の強化と21世紀に向けての新製品の開発および事業化を狙いとした中期経営計画「KOBELCO-21」に基づき諸施策を遂行しております。しかしながら、昨今の激変する経済情勢に機敏に対応するためには、事業構造変革をさらに大胆にかつ加速させ取り組む必要があることから、カンパニー制の導入および機械エンジニアリング部門、電子・情報部門の抜本的な事業再構築を柱とした経営基盤強化策を策定いたしました。

 当社といたしましては、「KOBELCO-21」および経営基盤強化策に掲げた諸施策に基づき、全社一丸となった懸命の努力により収益の確保を図り、厳しい経営環境のなかで勝ち残るべく、21世紀に向けての揺るぎない経営基盤を構築してまいる所存であります。

Copyright © 1995-2010 KOBE STEEL., LTD. All rights reserved. http://www.kobelco.co.jp/