2003年6月2日
2003−2005年度連結中期経営計画
【神鋼グループのビジョン】
創立100年を迎え、次の新世紀においても素材事業(鉄鋼・溶接・アルミ・銅)、電力卸供給事業(IPP)、および機械事業(産業機械・建設機械・環境ソリューション・エンジニアリング)で社会に貢献し、その製品・サービス・技術が世の中から高く評価される存在であること。 |
「事業収益力の強化・確立に向けた体質改革と基盤整備を2005年度までに達成すること」 【表@:数値目標(連結)】 (単位:億円)
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2002年度実績 |
2003年度 |
2005年度 |
売上高 |
12,047 |
11,900 |
12,500 |
営業利益 |
810 |
910 |
1,250 |
経常利益 |
354 |
430 |
800 |
当期純利益 |
17 |
140 |
360 |
総資産 |
19,026 |
19,000 |
18,000 |
外部負債残高 |
8,958 |
8,290 |
6,400 |
(参考:プロジェクトファイナンスを含む外部負債残高) |
(9,663) |
(9,650) |
(7,800) |
キャッシュフロー |
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2003〜2005累計: 2,500 |
売上高経常利益率 |
2.9% |
3.6% |
6.4% |
ROA |
3.4% |
3.7% |
6.0% |
D/Eレシオ |
3.1倍 |
2.7倍 |
1.7倍 |
(参考:プロジェクトファイナンスを含むD/Eレシオ) |
(3.3倍) |
(3.1倍) |
(2.1倍) |
上記数値目標の達成に伴う、格付け向上(日系格付けA格以上)により、2005年度までに直接金融市場への完全復帰を目指す。 【表A:経常利益改善計画内訳】 (単位:億円)
経常利益 |
+450 |
(2002年度)354→(2005年度)800 |
原料価格 |
▲100 |
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コストアップ |
▲100 |
緊急対策解除▲100 |
コストダウン |
+400 |
変動費220、固定費180 |
グループ会社 |
+180 |
IPP、建機等のグループ会社収益力強化 |
価格・構成 |
+70 |
価格改善、品種構成の高付加価値化 |
(1)特長ある製品の創出と拡販
◆ |
品質優位・コスト優位の特長ある製品・サービス・技術を継続して創出する。(いわゆる「オンリーワン・ナンバーワン」製品・サービス・技術) |
◆ |
鉄鋼事業、アルミ・銅事業、機械事業の特長ある製品の比率を2005年度までに2002年度比で各々10%引き上げ、全社売上高の40%超にまで高める。 |
(2)他社との連携の更なる推進
◆ |
既存提携の深化を図り、実効をあげていく。加えて、コア事業の更なる収益力強化に資する提携等を推進する。 |
(3)グローバル市場への対応
◆ |
ユーザーのグローバル調達に対応した既存提携の効果を最大限取り込む。 今後も、市場の特性を見極め、独自展開を含む新たな供給体制の構築を行う。 |
(4)競争力強化の為のコスト削減と投資
◆ |
期間中にコスト削減を400億円(単体)実施する。 |
◆ |
設備投資に関しては、特長ある製品群の競争力向上や設備の安定稼動のために3年間で1000億円(単体)実施する。(前3年間は700億円) |
◆ |
特長ある製品・技術の開発、事業化を狙った研究開発投資を実施する。 |
(5)コーポレートガバナンス強化の為の諸施策ほか
◆ |
経営機構の見直し |
◆ |
コンプライアンスの確立 |
◆ |
グループ環境経営の推進 |
◆ |
人事評価・処遇制度の変革 |
【表B−1:数値目標 連結売上高/経常利益】 (単位:億円)
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2002年度実績 |
2003年度 |
2005年度 |
鉄鋼(鉄鋼・溶接・IPP) |
売上高
経常利益 |
5,234
205 |
5,300
270 |
5,700
500 |
アルミ・銅 |
売上高
経常利益 |
2,480
38 |
2,450
50 |
2,500
80 |
機械(産業機械・建設機械
・環境ソリューションなど) |
売上高
経常利益 |
3,735
10 |
3,550
20 |
3,800
120 |
その他(不動産等) |
売上高
経常利益 |
598
101 |
600
90 |
500
100 |
合 計 |
売上高
経常利益 |
12,047
354 |
11,900
430 |
12,500
800 |
【表B−2数値目標 ROA】 (単位:%)
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2002年度実績 |
2003年度 |
2005年度 |
鉄鋼 |
4.0 |
4.5 |
7.0 |
アルミ・銅 |
3.7 |
3.9 |
5.0 |
機械 |
0.9 |
1.5 |
4.0 |
その他 |
3.9 |
3.7 |
4.0 |
合 計 |
3.4 |
3.7 |
6.0 |
ROA:総資産利払い前経常利益率=(経常利益+利払額)/総資産 (1)鉄鋼事業
◆ |
鉄鋼事業 |
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・
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近接した2製鉄所の一体運営で、徹底的なコスト削減を図り、特長ある製品(特殊鋼線材・棒鋼、ハイテン、ヒズミレスなど)の比率を高め、「ユーザーにとり不可欠なサプライヤー」を目指す。 |
・ |
新日本製鐵、住友金属工業との提携を強化し、実効を取り込む。 |
・ |
チタン事業の基盤を強化する。 |
◆ |
IPP事業 |
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2004年4月に2基目を計画どおり稼動させ、2基合わせた安定操業により、高収益を確保する。 |
◆ |
溶接事業 |
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JFEとの提携により競争力強化を図り、国内ナンバーワンの地位を更に確固たるものにする。さらに、海外での事業(中国、中南米など)を強化する。 |
(2)アルミ・銅事業
◆ |
自動車向けアルミ部材、電子材料向け銅板を始めとする高付加価値製品に注力する。 |
◆ |
グローバル対応を強化する。(アルミ自動車材:アルコアとの提携強化、アルミ鍛造事業の米国進出、銅板:北南米/欧州地域への技術供与) |
(3)機械事業
◆ |
圧縮機へ経営資源を重点投入する。特にエネルギー分野への用途拡大と海外への拡販に注力する。 |
◆ |
川崎重工業との破砕機新会社の統合効果最大化を図る。 |
◆ |
本年10月に発足する『神鋼環境ソリューション』の統合効果の早期実現と、新規分野における迅速な市場参入を図る。 |
◆ |
新製鉄法(ITmk3)の商業化を推進する。 |
(建設機械事業)
◆ |
CNHとの提携をベースに、グローバル市場への対応と資材の共同購入等に着手する。 |
◆ |
中国市場での新規需要取り込みと事業拡大を推進する。 |
(4)その他の事業
◆ |
不動産事業
営業強化、賃貸事業の拡大などで、安定した収益を確保する。 |
◆ |
その他材料事業 液晶用ターゲット材料、超電導磁石・線材、人工股関節などの生産・販売体制を強化する。 |
以上
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