2019年3月28日
株式会社神戸製鋼所
当社が2001年に開発した高機能抗菌めっき技術「KENIFINE™」(以下、ケニファイン)について、ライセンシーの1社である株式会社高秋化学(以下、高秋化学)に、来月よりサブライセンス権(第三者にケニファインの再実施を許諾する権利。除く、気相方式を用いた加工※1)を供与します。当社として初の供与となります。
今回供与した背景は、高秋化学は2002年にライセンシーとなって以来、ケニファインの技術を用いて、2015年には抗菌力を強化した新たな柔道畳用抗菌粉末や、昨年には水耕栽培用資材の開発など本分野における豊富な知識・経験を有しており、供与により同技術の更なる発展が期待されること。また、他社から当社へケニファイン技術導入のニーズが多く寄せられており、供与元を2社とする事で、より円滑に対応していく事を目的としたものです。尚、当社のライセンサーとしての立場に変更は御座いません。
ケニファインは、他の抗菌技術(抗菌塗装・抗菌ステンレスなど)と比較し、10倍以上の滅菌スピードとその後の菌の増殖を抑制する効果があり、また、かびの生育を抑制する作用は銀系抗菌剤の50倍以上の効果を有する当社独自の高機能ニッケル系合金めっき技術です。2001年に開発して以来、世間の抗菌への関心の高まりもあり、食品や医療、家電などの産業分野、台所用品やグルーミンググッズなどの民生分野、更に最近では粉末も開発し、塗装・スプレー、印刷分野など適用分野を大きく広げています。それに伴いライセンシーも14社(今月時点)まで拡大しています。
当社は、今後も引き続きケニファイン製品による安心・安全社会の促進や農作物の生産効率向上などに貢献して参ります。
2社目のライセンシーとして、ケニファインめっきと粉末の両方を扱っており、いずれも多くの適用実績がある。最近ではヌメリ防止抗菌プレートや抗菌スマホシールなど応用製品の製造販売ビジネスも進めている。
※1:気相方式を用いた加工
透明性と抗菌性が求められるフィルム状の製品(例:薬品や食品包装用の材料、窓材、タッチパネルなどのフィルム部材など)に対して、当社機械事業部門が扱うロールツーロールスパッタリングにより、ケニファインを薄膜化してフィルム上に成膜する技術の事。機械事業部門が扱うため、今回のサブライセンス権供与の範囲からは除外している。
(注記)プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。