統合報告書2020 付属資料

資源循環の促進

KOBELCOグループは、限りある資源を有効に活用するために、生産工程・オフィスにおいて廃棄物の発生抑制に取り組むとともに、生産工程から発生する副産物などの付加価値の向上や新規利用用途の開発により、積極的にリサイクルを推進しています。また、出荷する製品の梱包仕様の見直しによる再利用や、オフィス系業務での会議資料の電子化・IT化などをグループ全体で積極的に進めることにより、紙資源使用量の低減に努めています。

廃棄物発生抑制とリサイクルの推進

過去3年間の副産物発生量、再資源化量、最終処分量など(国内グループ会社含む)

2017年度 2018年度 2019年度※1
副産物発生量 4,893,184t 4,508,559t 4,118,779t
再資源化量 4,703,857t 4,268,090t 3,912,532t
最終処分量 154,281t 160,561t 180,808t
その他(減容化など) 35,046t 79,908t 25,439t
副産物(全体)再資源化率※2 96% 96% 95%
副産物(鉄鋼)再資源化率※3 99%以上 99%以上 99%以上
  • ※1 当社グループ(国内)の99%の環境負荷を占める範囲を集計しています。

    ※2 副産物(全体)再資源化率=再資源化量/処理対象量

    ※3 神戸製鋼所の鉄鋼製造工程で発生するスラグ、ダスト、スラッジを対象とし、業界団体の計算式に基づき算出。
    副産物(鉄鋼)再資源化率=(スラグ、ダスト、スラッジの発生量-最終処分量)/発生量

過去3年間に廃棄した有害物質の量(国内グループ会社含む)

2017年度 2018年度 2019年度
廃棄した有害物質の量 511t 598t 652t
  • ※ 廃棄した有害物質の量:PRTR法対象物質の事業所外への移動量(廃棄量)を指す

外部と協働での廃棄物削減への取り組み

取組み 詳細
製鉄ダスト活用による還元鉄生産・利用に関する共同事業
  • 日本製鉄(株)と(株)神戸製鋼所は、両社等のダスト及び粉鉱石類を原料とし、還元鉄を製造することで、原料中の鉄分の資源化・有効活用と亜鉛の回収を図ることを目的に、2008年10月に共同出資会社「日鉄神鋼メタルリファイン株式会社」を設立しました。
  • 日鉄神鋼メタルリファイン(株)は、(株)神戸製鋼所のFASTMET®プロセスによるリサイクルプラントを導入。このプロセスは、製鉄ダストをドーナツ型のRHFで高温・短時間で還元して、還元鉄を製造し、同時に亜鉛等の金属類を回収するものであり、RHFで還元処理した還元鉄や回収亜鉛を有効にリサイクルすることにより、購入スクラップあるいは鉄鉱石等の主原料の代替、亜鉛鉱石等の資源の削減が可能となるとともに、ゼロエミッション化の推進にもつながります。
  • 日鉄神鋼メタルリファイン(株)は、受入れた製鉄ダストをリサイクルし、還元鉄の製造を行い、日本製鉄(株)、(株)神戸製鋼所それぞれに供給するとともに、一部を日本製鉄(株)のグループ会社である、山陽特殊製鋼(株)にも供給し、各社にて有効活用を図っています。
詳細は以下をご確認ください。
地域の未利用エネルギーの有効活用に向けた取り組み
~下水汚泥燃料化から水素製造供給まで~
  • 下水汚泥処理技術を有する(株)神鋼環境ソリューションと、石炭火力発電事業を手掛ける神戸発電所だからこそできる取り組みとして、下水汚泥の燃料化と神戸発電所での下水汚泥バイオマス燃料の活用を計画しています。(下水汚泥バイオマス燃料の活用は、微粉炭焚きの石炭火力発電事業に適した取り組み)
  • 下水汚泥バイオマス燃料を燃料の一部として取り入れ、発電した電力で水素を製造し、燃料電池自動車(FCV)に供給することを計画しており、将来のFCV普及や地域社会におけるCO2排出削減、大気環境改善に貢献していきます。
詳細は以下をご確認ください。
鉄鋼スラグの利用拡大研究会
  • 兵庫県が設置した研究会(ひょうごエコタウン推進会議)において産官学の協力/連携の下に、鉄鋼スラグの利用拡大に向けた研究を進めています。当社グループは以下の研究ワーキンググループの構成メンバーとして参画しています。
  • 港湾環境研究ワーキンググループにおいては、漁場環境改善や環境配慮型護岸の効果実験を行っています。浚渫土は鉄鋼スラグと混合することにより固化するという性質を用いて、浚渫土と鉄鋼スラグを藻場等造成用材料として活用し、漁場環境の改善に寄与することを目的としています。
  • 盛土研究ワーキンググループでは、豪雨・地震に対して強く、低コストで環境面でも安全な鉄鋼スラグ混合盛土の実用化を目指しています。交通荷重が長期間作用した場合の盛土の性能について現場検証実験を行い、利用に向けて取り組んでいます。
詳細は以下をご確認ください。

各事業部門(国内)の主な取り組み

事業部門 副産物・廃棄物発生抑制・埋立処分量削減のための取り組み事例
鉄鋼 鉄鋼スラグの発生量削減、新規用途の開発
ダスト類のリサイクル技術の開発
溶接 分別による廃フラックスの路盤材やセメント原料へのリサイクル
製品包装材料の再利用
アルミ・銅 アーク炉灰のリサイクル
工場内で発生するアルミ屑の再利用
機械 梱包材の強度を高めることによる通い箱化
電力 石炭灰や排煙脱硫装置での副生品である石こうのリサイクル
下水汚泥燃料の活用に向け試験中

海外グループ会社における取り組み

会社名 廃棄物発生抑制・埋立処分量削減のための取り組み事例
神鋼新确弾簧鋼線(佛山)有限公司(KSW) 潤滑剤や砂の再利用
Kobe Aluminum Automotive Products, LLC(KAAP) 苛性ソーダ、ショットブラストのリサイクル
神鋼汽車鋁材(天津)有限公司 製品パレットの再利用
Kobelco Aluminum Products and Extrusions, Inc.(KPEX) 硝酸、苛性ソーダ、廃油のリサイクル
Kobelco & Materials Copper Tube (Thailand) Co.,Ltd. 銅スクラップの再利用
Kobelco & Materials Copper Tube (M) Sdn. Bhd. 廃灯油の再利用
神鋼汽車鋁部件(蘇州)有限公司(KAAP-C) 切削くずの再利用
杭州神鋼建設機械有限公司(HKCM) 廃塗料の圧搾による廃棄物量の削減
神鋼建機(中国)有限公司(KCMC) フィルターの寿命延長による廃棄物量の削減

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