工場の熱エネルギーの脱炭素化に向け、燃焼式工業炉での水素利活用の実証を開始
2026年03月09日
株式会社神戸製鋼所
当社は、素形材事業と機械事業の製造中核拠点である高砂製作所※1において、水素燃焼バーナを用いた直接式金属加熱炉を新たに導入し、水素利活用の実証を開始しました。
この加熱炉は都市ガス専焼から水素専焼まで、幅広く自在に混焼比率を変更できます。また、合計の燃焼容量が国内最大級(2,791kW)であり、当社が提供している素形材製品の加熱処理が可能です。

本件は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)から実証委託として採択された「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発/(ロ)地域モデル構築技術開発」に係る取組みで、実機規模のボイラおよび加熱炉での水素利活用の実証である「熱エネルギー消費が主体の工場の脱炭素化に向けた燃焼式工業炉での水素利活用の実証」※2(以下、本事業)として、実証事業を行ってきたものです。今後も国内の水素供給体制の構築に合わせた段階的な燃料転換を想定し進めていきます。
なお、加熱炉およびバーナの設計・施工は中外炉工業株式会社※3が担当しました。今後も本事業を通じて、水素を燃料とする直接式金属加熱炉の商用利用に向け、操炉技術および水素供給技術の獲得、製品への影響の検証を進めていきます。
また、当社グループは水素の燃料利用の実証(つかう)に加え、「ハイブリッド型水素ガス供給システム」※4をはじめとした水素供給に関する多様な技術開発(つくる)にも取り組んでいます。本事業においては、国内の水素供給体制の構築に合わせた段階的な燃料転換を想定し、実機規模の工業炉での水素混焼および専焼による運転を、水電解装置による水素製造と液体水素気化器による水素供給も含めて実証しています。これにより、水素の供給から利活用に至る一連のサプライチェーン構築の進展に寄与すると考えています。
なお、本取組みに関しては「H2&FC EXPO 第25回 国際水素・燃料電池展」において関連パネルの展示を行います。
当社グループは今中期経営計画(2024~2026年度)において「稼ぐ力の強化と成長追求」および「カーボンニュートラルへの挑戦」を最重要課題に掲げ、これらを実現するための変革「KOBELCO-X※5」を推進しています。本事業(つかう)および水素供給(つくる)の取組みなどは、AX、GXの一例と位置付けています。今後も本実証設備を活用し、水素利活用およびビジネス機会の探索を行っていきます。
- AX(両利きの経営)
「水素をつくる」と「水素をつかう」の連携による水素利活用の取組みを通じて、既存のエネルギー分野における事業基盤を活かし、新たなビジネスチャンスの探索に貢献します。
- GX(グリーン・トランスフォーメーション)
将来的な水素燃焼式加熱炉の当社工場への導入および水素燃焼式加熱炉の普及促進に繋がる取組みであり、当社生産プロセスにおけるCO2排出量削減による脱炭素に貢献します。
今後も「つくる」と「つかう」両方の視点から検討した当社グループならではの最適なソリューションを創出することで、水素社会の構築に貢献するとともに、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界。」の実現を目指していきます。
H2&FC EXPO 第25回 国際水素・燃料電池展について
- 展示会名
国際 水素・燃料電池展(春)(第25回 H2&FC EXPO 2026)
- 開催日時
2026年3月17日(火)~19日(木) 10:00~17:00
- 会場
東京ビッグサイト
- 当社展示ブース
西2ホール
- 展示対象
水素製造・貯蔵・供給技術、評価・測定・分析機器、燃料電池部品・材料、燃料電池製品・システム など
- 展示内容
当社グループの重要課題(マテリアリティ)の一つである「グリーン社会への貢献」に向け、CNへの挑戦への施策の一つである「水素」関連のKOBELCOグループのCO2削減への取組み。
- ※1当社高砂製作所(兵庫県高砂市)では、NEDOから委託された調査事業※6を通じて、主要なエネルギー消費設備であるボイラおよび加熱炉でのCO2フリー水素の利活用について検討を行いました。実稼働する設備を対象に水素利用ポテンシャルの調査と水素利活用モデルの検討を実施した結果、100基以上の加熱炉で消費される化石燃料を水素に置き換える場合、最大年間約36,000トンの水素利活用ポテンシャルがあるとの試算結果が得られました。
- ※2NEDO「水素社会構築技術開発事業」2023年度第1回公募に採択(2023年9月14日)
- ※3本件は中外炉工業株式会社様でもプレスリリースされております。
- ※4KOBELCOグループが提案する液体水素利活用システム「ハイブリッド型水素ガス供給システム」を用いた水素供給・燃焼試験開始について(2023年9月14日)
- ※5当社グループが取組む「変革」~KOBELCO-X~(2024~2026年度中期経営計画)[PDF:7.84MB]
- ※6NEDO「水素社会構築技術開発事業」に採択(2022年5月19日)


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