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カーボンニュートラルに向けた高炉CO₂排出量の大幅削減技術が市村地球環境産業賞 貢献賞を受賞

2026年05月15日

株式会社神戸製鋼所

公益財団法人市村清新技術財団※1が主催する「第58回(令和7年度)市村地球環境産業賞」において、当社のカーボンニュートラルに向けた高炉CO2排出量の大幅削減技術が「市村地球環境産業賞 貢献賞」を受賞しました。
本技術は、従来の他社実績と比較して約2倍のHBI(Hot Briquetted Iron)装入量で、約3倍のCO2削減効果を実現し、大型高炉(4,844m3)において世界最高水準となる約25%のCO2排出量削減に成功したものです。

市村地球環境産業賞について

市村賞は、わが国の科学技術の進歩および産業の発展に顕著な成果をあげ、産業分野または学術分野の進展に多大な貢献をした個人またはグループを表彰するもので、「市村産業賞」「市村学術賞」「市村地球環境産業賞」「市村地球環境学術賞」の4分野が設けられています。
市村地球環境産業賞は、地球温暖化防止に関する科学技術分野において、優れた国産技術を開発し、産業分野の発展に顕著な貢献・功績のあった技術開発者を表彰するものです。本年の贈呈式は、4月17日に帝国ホテル東京にて開催されました。

受賞技術の概要

賞の名称

市村地球環境産業賞 貢献賞

受賞テーマ

カーボンニュートラルに向けた高炉CO2排出量の大幅削減技術

受賞者(所属は申請時点)
  • 鉄鋼アルミ事業部門 技術開発センター 製銑開発部 製銑開発室 研究員 燒谷 将大
  • 鉄鋼アルミ事業部門 加古川製鉄所 製銑部 製銑技術管理室 室長 内田 尚志
  • 鉄鋼アルミ事業部門 加古川製鉄所 製銑部 製銑室 室長 白石 恒司

開発技術の内容

(1)概要

鉄鋼業は産業部門における最大のCO2排出源であり、その約7割は製銑高炉工程に起因しています。当社は、エンジニアリング事業と鉄鋼事業の技術を融合し、高炉へのMIDREX®プロセスの還元鉄HBI(Hot Briquetted Iron)多量装入によるCO2大幅削減技術の開発に取り組んできました。
HBIは、従来の酸化鉄原料(鉄鉱石ペレット)と異なり、高炉内での還元反応が不要であるため、石炭由来の還元材であるコークスおよび微粉炭の使用量を大幅に削減でき、高炉におけるCO2排出量を効果的に低減することが可能です。

(2)開発技術の概要

HBIを高炉へ多量装入した際に生じる炉内ガス流れや炉熱の不安定化という課題に対し、

  1. 1HBI・鉄鉱石ペレットの製造技術
  2. 2装入物分布制御による原料配置の最適化
  3. 3AIによる炉熱予測・制御技術
  4. 4衝風制御による炉下部ガス流れの適正化技術

を開発・適用しました(図1)。
本技術の適用により、従来の他社実績と比較して、同一HBI装入量における還元材使用量(CO2排出量)をより効率的に削減することに成功しました(図2)。

(3)開発技術の特長

本技術の特長は、既存の高炉設備を活用し、即時に実機適用が可能である点にあります。従来の他社実績の約2倍のHBI装入量で、約3倍のCO2削減効果を実現し、大型高炉(4,844m3)において世界最高水準となる約25%のCO2排出量削減が可能であることを実証しました(図2)。
本技術により、国内外の高炉に対して、確実かつ安定的にCO2削減を実現するソリューションの提供が可能となります。

図1 HBI多量装入時の適用技術
図2 CO2削減効果

今後の展開

KOBELCOグループは、「魅力ある企業への変革」を実現するための取り組みとして、「KOBELCO-X※2」を推進しています。本技術は、その中でも「GX(グリーン・トランスフォーメーション)」を体現する技術の一つです。当社は今後も、CO2排出削減に寄与する技術・製品・サービスの提供を通じ、「カーボンニュートラルへの挑戦」を継続していきます。

参考資料 当社技術に関する過去のリリース

高炉工程において世界最高水準のCO2排出削減効果25%の実機実証に成功(2023年10月17日)

  1. ※1公益財団法人 市村清新技術財団
  2. ※2当社グループが取組む「変革」[PDF:7.84MB]

    KOBELCOグループが魅力ある企業へ変革していくために取り組むべき変革を総称して「KOBELCO-X」と名付け、7つの具体的なXを設定しています。

KOBELCO-X

受賞式の様子

  • プレスリリースの内容は発表時のものです。販売がすでに終了している商品や、組織の変更など、最新の情報と異なる場合がございますので、ご了承ください。