1959年より製鉄所が培ってきた自家発電技術とノウハウ、ならびに環境技術、石炭ハンドリング技術などを活かした高効率な石炭火力発電所です。

神戸発電所 設備紹介

神戸発電所 設備紹介図 連続密閉式アンローダー(揚炭機) 密閉式ベルトコンベア 石炭サイロ 微粉炭機 ボイラー 蒸気タービン 発電機 主変圧器 開閉装置 排煙脱硝装置 電気式集じん装置 排煙脱硫装置 煙突 灰サイロ 石こうサイロ 中央操作室 神戸発電所 設備紹介図
1

連続密閉式アンローダー(揚炭機)

着岸した石炭船から燃料となる石炭を荷揚げしています。

2

密閉式ベルトコンベア

荷揚げした石炭を運ぶ設備で、粉塵の飛散を防止する密閉構造となっています。

3

石炭サイロ

石炭を貯蔵するサイロで、貯蔵能力は1基あたり3万トン。合計15基設置しています。

4

微粉炭機

ボイラー建屋内にあり、ベビーパウダーほどの細かさまで石炭を砕きます。

5

ボイラー

砕かれた粉末の石炭はボイラーに送られ燃焼。この熱により、ボイラーに送られた水をあたため、高温、高圧の蒸気を作ります。

6

蒸気タービン

高温、高圧の蒸気はタービンに送られ、タービンが勢いよく回転します。

7

発電機

タービンと直結しており、タービンが回転することで発電機も回転する。これにより、効率よく発電を行います。

8

主変圧器

発電機で作られた電気を275kVに昇圧しています。

9

開閉装置

変圧器により275kVに昇圧された電気を変電所へ送電しています。

10

排煙脱硝装置

乾式(アンモニア接触還元法)の脱硝装置。排ガス中の窒素酸化物をアンモニアと触媒の働きで無害な水と窒素に分解しています。

11

電気式集じん装置

排ガス中のばいじんを電子で帯電させ、集塵板で集めて取り除いています。

12

排煙脱硫装置

湿式(石灰石ー石こう法)の脱硫装置。排ガス中の硫黄酸化物を石灰水及び空気中の酸素と反応させ石こうとして取り除いています。

13

煙突

最高水準の環境設備を経て、地上150mの高さから排ガスを排出しています。

14

取水ピット

冷却用海水は、深層取水し、表層放水する方式を採用しています。

15

総合排水処理施設

一般排水は、総合排水処理装置で浄化し、可能な限りの回収・再利用を図っています。
また、放流される排水も、総合排水処理装置で凝集沈殿、ろ過、中和等の処理に加え、脱窒、COD吸着などの高度処理を行ってから放流しています。

16

灰サイロ

ボイラーや電気式集じん装置で回収した石炭灰は、密閉式サイロで貯蔵したあと、エアスライダーで船に積み込み出荷し、セメント原料などにリサイクルしています。

17

石こうサイロ

排煙脱硫装置で発生する石こうは、密閉式サイロで貯蔵したあと、シップローダーで船に積み込み出荷し、石こうボードなどにリサイクルしています。

18

中央操作室

安全、安心、安定した電力供給を維持し続けるために、人の目による監視と制御を24時間体制で実施しています。

燃料の供給から発電までを一元管理するシステム

石炭を燃料とした発電方式を採用しています。石炭は、連続密閉式アンローダー(揚炭機)で陸揚げされた後、一旦、石炭サイロに貯蔵。ボイラでこの石炭を燃やし、高温・高圧の蒸気を発生させ、タービンを回転。タービンと直結した発電機が回ることで発電します。各設備の運転状況は、中央操作室で一元管理しています。

発電所設備の防災対策

ボイラー、煙突、サイロ等の大型設備は、阪神・淡路大震災の地震波形を考慮して、十分な耐震性を有するよう設計しています。基礎については、発電所敷地全体のボーリング調査を行い、地下約25m~40mの強固な地盤まで杭を設けて、しっかりと支えています。また、予想される最大クラスの津波に対して、より高い岸壁を設けており、台風や高潮に対しても、過去の波高データを考慮した防潮堤を設置し、万全の対策を講じています。

設備 防災対策
煙突
  1. 1頂部の制振装置で、地震時の煙突の横揺れを抑えます。
  2. 2筒体は、引抜き力に対して余裕をもって耐えられるアンカーボルトで基礎と一体化し、筒体の肉厚も充分に余裕を持った設計としています。
石炭サイロ
  1. 1石炭温度の上昇を防止するため、サイロ上下に空気遮断装置およびN2吹込設備を設置しています。
  2. 2石炭温度の上昇を早期に発見するため、サイロ中央部の温度計で連続測定しています。
  3. 3石炭を冷却するために石炭循環コンベア、N2吹込設備および要所に水噴霧消化設備を設置しています。
石炭輸送ベルトコンベア
  1. 1水平に石炭を運ぶ搬送用ベルトは難燃性ベルトを使用しています。
  2. 2火災の早期発見のため、火災検知線、監視カメラを設置しています。
  3. 3火災の早期消火のため、水噴霧設備を設置しています。