ダイアフラムを使用せず、梁が溶接接合される部分の円形鋼管を増厚することで、接合部を適切に補強した、柱通しの接合部です。
梁を直接円形鋼管柱に溶接接合でき、外法サイズが同一であることから、すっきりとした外観を実現できます。
1ヵ所の接合部に、異なるせいの梁が接合される場合でも、ダイアフラムによる補強が不要なため、直接柱に接合できます。
柱の曲げモーメント勾配より、階高中央部分の円形鋼管柱の板厚を、最適化できます。
日本建築センターの鋼構造評定委員会において技術審査を受け、評定を取得しています。 ※1 :BCJ評定-ST0183-02
円形鋼管には、十分な靭性と耐力を有した当社製高性能円形鋼管(KSATシリーズ)を適用しています。また、強度クラスは最大590N/mm2級まで適用可能であり、幅広く使用できます。
本接合部は保有耐力接合を満足することを条件としています。 また、実験、解析により十分な耐力と変形能力を有していることを確認しています。
従来工法(リングダイアフラム)と比較し、柱重量を約5%軽減でき、鋼材の製造~運搬~建方における負荷を最小化することで、CO2の排出量を削減できます。
また、ダイアフラムと鋼管柱の溶接が省略できるため、溶接作業の省力化を図れます。
鋼管内部にダイアフラムが無いため、コンクリートの充填性を向上できます。