飲料・食品容器用アルミ合金板材
特長
アルミ缶は以下の4点の特長を持ちます。
(1)軽い、(2)熱を伝えやすい、(3)光を通さず長期保管に向いている、(4)リサイクル性に優れる
当社は、アルミ缶としての性能と、環境に配慮した様々な用途向けのアルミニウム合金板材を開発しています。
また、お客様のご要望にお応えし、加工のしやすさや落下時のつぶれにくさなど、更なる高度な技術を追求しています。
代表的な当社アルミ缶材
- 2ピース缶用
- ボトル缶用

- 陽圧缶用
- 負圧缶用
- タブ用

- 食品缶蓋用高耐食クラッド

- 圧延機によってアルミ缶の光沢が変わる?
- アルミ缶蓋(エンド)の今と昔

飲料アルミ缶胴材(ボディ材)
原料を溶解・鋳造後、熱間圧延、冷間圧延、正寸切断するシンプルな工程で、工程エネルギー消費を抑えた環境に配慮した材料を提供しています。

缶胴材は、絞り&しごき加工、口絞り加工を行って缶胴に成形されるため、しごき加工や絞り加工でトラブル(割れ)が生じない成形性に優れる材料を提供しています。

飲料アルミ缶蓋材(エンド・タブ材)
- 炭酸飲料などのガスボリュームに耐えられる高強度の材料を提供しています。
- 飲み口の成形(スコア加工)やタブの取付け加工(張出、縮径、ステイク)に対応した成形性に優れる材料を提供しています。
- アルミニウム板材に下地処理と塗装を施すことで耐食性や意匠性を付与した材料を提供しています。

缶詰のアルミ蓋の秘密
1.缶詰のアルミ蓋の秘密
日本の缶詰は、蓋がアルミ製で開け易いですね。 (海外はスチールが主流)
でも、鉄缶とアルミ蓋の組合せは、蓋に穴が開きます。 それはガルバニック腐食。
穴が開かない技術が、缶詰を守っています。 それが食缶用クラッドアルミ材です。

ガルバニック腐食の原理
- ① 鉄缶とアルミ蓋と塩分を含んだ内容物により疑似電池が出来る。
- ② カソード(鉄)からアノード(アルミ)に微電流が流れ、アルミが反応する。
- ③ 中の酸素が無くなるまで反応が進み、蓋に穴が開く。
2.穴が開かないクラッド材の蓋
缶詰用クラッド材は、芯材アルミに皮材アルミを貼り合わせています。
皮材アルミが内容物の水酸基と先に反応して、芯材アルミは守られます。

アルミ合金は成分の配合を変えると腐食電位に違いが出来て、
皮材アルミが優先的に反応して、芯材アルミを守ります。
炭素鋼 | 芯材アルミ | 皮材アルミ | |
---|---|---|---|
腐食電位 | -600mV | -645mV | -738mV |
鉄との電位差 | -45 | -138 |
3.クラッド材の合せ圧延

アルミ缶の豆知識
【豆知識①】 圧延機によってアルミ缶の光沢が変わる?
全て同じに見えるアルミ缶の蓋ですが、実は以下の写真のように光沢に違いがあるのはご存知でしたか?
従来の圧延機でアルミ缶の蓋材の材料を製造すると、材料の表面が白っぽくなりますが、
当社の最新鋭圧延機(タンデム圧延機)の場合は、材料の表面がピカピカになり光沢がうまれます。
皆さんが手にするアルミ缶の蓋には、当社のロゴ等は入っていませんが、実は光沢の有無で見分ける事が出来ます。
是非お店で当社の材料でできた蓋を探してみてください。
なお当社ではお客様のニーズに合わせて圧延機を使い分けております。




当社保有のタンデム圧延機
二つの圧延機を一つに合体させた圧延機と高い圧延制御技術で高速かつ高加工率での圧延をおこなうことにより、
板表面に光沢感がでます。


当社保有のシングル圧延機
圧延機パワーの関係により複数回の圧延を行う必要があり、複数回圧延することにより白っぽい板表面となります。


【豆知識②】:缶蓋(エンド)の今と昔
- 素材の薄肉化や、蓋径の縮小により大幅に軽量・省資源化されています。
- 蓋の進化に対応した、薄肉・高強度・高成形性の素材を提供しています。

1980年頃 | 現在 | |
---|---|---|
素材板厚 | 0.34 mm | 0.22 mm |
蓋径 | 209径 (65 mm) |
204径 (57 mm) |
蓋の重量 | 5.2 g | 2.9 g |
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